19991213 晴れ。卒業制作系別審査。
今日は恐怖の卒業制作系別審査日でした。どういう日かと言うと、卒業出来るか否か、又、賞候補を誰にするかと言う大変重要な日でした。制作自体はまだ続くものの、この時点で最終形態が見えていないとかなり不味いと言う日でした。
私の作品はほぼどんな感じと言うのがまず安直な題名(改める予定)から察せる上、既に枚数が揃っていたのでその辺はクリアしていたものの、先生の第一声が「段々纏まらなくなって来たね」だったのでかなり冷や汗物でした。とはいえ、私もそう思っていた所なので、「矢張り言われたか」という感じです。その後「言われそう……」とか、「言わないでも解ってる」という事を尽く言われてしまいました。いや、私はまだ良い方で、酷い事を言われている人もいました。写真作品を扱っている人に「これは魅力を感じない。何が言いたいのか解らない。どうでもいい写真だ」とか。これにも一理あるのですが、そんな言い方しなくても……とか思いました。取り敢えず自分のを勿論含め、作品制作に携わる人々に必要だと思われる、先生に言われた意見をここに記録として書きます。尤も美術作品は頭より手で覚え、勉強する物です。更に、以下にあげられた物は基本中の基本でもあります。ですからもしかして参考にもならないかもしれませんが。
●例えば虫の形の動く玩具を創っているとする。玩具を本物(虫型なら虫)に近付ければ近付ける程 「普通」になるので、形が虫っぽいなら色はポップにした方が良い。そういう『逆の発想』
●自分の世界、自分のイメージを描く場合、どんな表現法法を使うにせよ、自分に必要な「何か」を置く。
●海を表現したい場合、「海=青」という固定概念を捨て、仮にどうしても青くしたくても、海と云う青ではなく別の青を捜せ。
●写真を作品とする場合、写真の必要な所だけトリミング(取り出し編集)する。写真だからとて四角である必要はない。
●「写真」であっても「写真」として撮影するのではなく「映像」のイメージで撮影せよ。
●印賞に残るもの、自分が魅せられる要素とは何か?
●シャッターの切り方、階調を飛ばし、少ない階調にわざとしてみる、白黒にしてみる、切り捨てる等、考えながら撮る。黒と白のコントラストを活かせ。
●具体的に形が見え過ぎると良くない。説明的になり過ぎる。感情は物ではない。
●絵はその人の個性が出るけれど、写真は余程意図的に撮らないと個性が出ない。作者の「何か」を入れる事。写真は情報が多すぎる。
●意識させないのと意識しないのは違う。
●全体的に同じ色(パターン)を使っていると、例え多くの色をタイル状に張り合わせていたとしても遠目で見ると一色を見ているのと同じ効果になってしまう。そのタイルの層の厚みが違ったり、凹凸があったとしても、色が同じだと余り抑揚は出ない。側面から見ないと凹凸が判らない。
●何もやっていない所があってもいい。総てに均等に手を入れる必要はない。
●小立体を沢山創っても、平面上に並べてしまうとそれは最早立体ではなく平面。
●何が云いたいかを初心に戻って。
●シルクスクリーンの特性、それは同じ版を様々な形で使いまわせる事。同じ版を利用しないならシルクスクリーンを使う必要はない。九十度ごと回転するとか、小さい物を組み合わせるとか、同じ版をわざとずらして違う色でエッジ効果を出せる、等。
●自分の作品を創る時、「○○をしました」という、珍しい画材や素材を使ったから終わり、ではなく、その可能性をもっと引き出す。
●激しい凹凸面に写真等を投影すると、かなり面白い空間が出来るが、写真はあくまでも素材なので「上映会」にしないように注意する必要がある。
●不可能な事をいつまでもやらない。作品は期間内に終わらせねば成らない。
●何が得意か?何なのか?何が一番魅せれるか?
●悩んで悩んで悩んで、繰り返し挑戦すれば良い作品が出来る。一人で悩んでいても仕方がない。それは悩んでいる自分にうっとりしているだけだ。人に説明すると案外自分から新しい案を思い付くものだ。
●作品は評価される佐れないは別として、自分のやりたい事を楽しくやれるのが一番。点数なんて一時的なもので、将来から見ればそれは全く無意味なものにかわるから。

私はほぼ同じ事をよく浪人時代に言われていました。今でも頭では判っているつもりです。けれども作品制作中は、熱中しすぎていて、これらの事をすっかり忘れてしまっている事が大半です。ここで再びこれらの言葉を頂いたと言う事は、やはりそれが実行に移せていなかったと言う事です。出来るだけ良い作品が作れるよう、又、その作品の存在意義は何なのか、そのあたりの役割をきちっとしながら今後も作品制作を続けて行きたいと思っています。
19991205 晴れ。久々の休日。
ここのところ平日は学校、休日は仕事で全然休んでいなかったので、一日中ごろごろして部屋に居られるのがとても幸せだったりする。毎朝しているメールチェックも今日は遅めの昼過ぎに。すると、多少は「ゲームとか知ってます」程度だと思っていた知人から漫画の登場人物名の入った内容のメールが届いてちょっぴりびっくりしてみた(笑)。中々面白くてこれだから人生は止められない?
19991204 晴れのち蟹?
今日は家事をしなくてはいけなくて、仕事を人に押し付けて冷たくも帰ってしまった…。そのあとどうなってしまったか実は心配でならない。ごめんなさい。スタッフの皆様。 家の仕事を済ました後、褒美に蟹が出た。北海道の生きた毛蟹。美味しかった。非常に美味しかった。オーストラリアの泥蟹と、誕生日の時皆が招待してくれた蟹料理屋さんを思い出した。こうかくと、とても良い思い出の様に見える。特に後者は。けれども、私は実は殆ど毎年自分の誕生日と年末は体調を崩して寝込むと言うジンクスが逢った。そして、あの時もそうだった。折角の蟹料理屋でいきなりの腹痛(実は前日もそうだった)。私は料理に殆ど手を付けられなかったと言うとんでもなく申し訳ない事をしてしまったのだ。とっても美味しかったから本当は全部食べたかったのだけどね…。体調故仕方ないとは言えども、やっぱりいつまで多っても申し訳ないと思ってしまうんだな…。蟹を見る度に思い出す出来事。皆、ごめんね。でもあれは本当に嬉しかったんだよ…。
19991203 凍える晴れ
「蹴飛ばすイシの行方」

今日は友達が出演している劇を見に行って来ました。内容は「ショウ」という事で、ショートショートのコント、お笑い、歌とダンスという感じで中々楽しめました。場所は新井薬師前という西部新宿線の駅から徒歩七分位の場所で、想像より小さな小さな劇場でした。けれども超満員で客席が足りなくなる程の人気振りでした。平日でこれでは、休日は……と、少々心配にもなったのですが。のっけから踊る大捜査○のごときノリで全員登場、そして歌のお姉さん以上に上手い歌声のバックで、全身ラメタイツの六人がぐねぐね踊ったり(笑)、怪しい外人が事あるごとに客席の女の子と握手したりギター引き語りながら話がすすんだり、応援団が何言っているか判らないあの独特の口調で気合い入れた出し物をした後に観客全員にジュース配ったり、まあもうそれはノンストップで凄かったです。「みかんの缶」のあの皮の剥かれたみかんを作る業者同志の祭りと言うべき早剥き競争で起こったずると、それに復讐をした奥さん…。「それにしても、女の執念と言うか、復讐には恐ろしいものがあります…。まさか、この奥さんが、ずるをして優勝した相手とその審判の中指とお姉さん指のまたに、あんな惨い事を…!」って、一体何したんやねん!って言いたくなる程繰り返したところで終了(笑)。一体何したんでしょうねえ…って、その前にみかんの皮は薬でとかしているんじゃなかったっヶ…?という一言も付いてましたが、とにかく気になる終わり方をしてくれて、余韻も楽しめました。小さな劇団かも知れませんが、十分楽しめるのでお勧めですよ。
劇の開始直前の話になりますが、客席が混んで足りなくなった時点で詰めて下さる様にとのお願いが全体に掛けられました。その御陰で隣に座っておられた熟年紳士とちょっとだけお話するきっかけが出来、劇が始まるまでのちょっとの間だけ、両隣りの全く見ず知らずの紳士と交流を持つ事が出来ました。これってやはり一人で出掛けたからこそ出来た事でもあるのですよね。私は劇等はかなり早目に行き、開場と共に席に座る質なので、かなりの暇を覚悟していましたが、御陰様で全く暇はしなかったです。右隣の紳士は三十代から四十代位の方で、出演者に知人がいて、公演を見るのは二回目だと仰っていました。そして気になる左隣の紳士は五十代以上の方で、白髪混じりでやや茶色味がかったオシャレな眼鏡とスカーフをした裕福そうでとってもセンスの良い服装の方でした。何が気になるって…その方と、どうしても何処かで逢った事がある様な気がするのですが、それがどうしても思い出せないのです。芸能人で言えば江守透さんをもう少し薄くした様な印象の方なのですが…。教授とか、そういうレベルの品の良さというか…。どうしても思い出せません。こういうことってありませんか?

さて、話はまただいぶかわりますが、ウィダーインゼリーを初めて飲みました。劇を見に行くのにも、何せ学校から直行したので夕飯を食べる時間が全く無かったのです。そこへ「10秒チャージ」の言葉を見て、キムタクを想像しながら思わず買ってしまったのです。この手の物には余り手を出さない私です(薬っぽい印象があるので、どうしても何となく自然派な私は自分からそういうのは買わないのです)が、予想よりはかなり美味しかったです。(因にマスカット味。)でも、10秒は無理だ…。と思いました。ゼリーの固まりがストローの形のまま、つまりにょろりと細長い状態で口の中に勢い良く飛び込んで来るのを御想像下さい。むせます。味が同であれ絶対むせます(笑)。ただ、飲んだ後本当にお腹は空かなかったです。観劇中に「ぐぅぅぅぅぅぅ」とかなったらどうしようと思っていましたが、その心配は無用でした。多分もう当分買う事はないとは思いますが、本当に時間がない時には良いかも知れませんね。片手で食事出来ますから。
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